ドイツ ハイパー インフレ。 【インフレスパイラルとは?】ドイツで物価が1兆倍に?ハイパーインフレの事例とその原因・対策方法を解説。

【ハイパーインフレ】ドイツマルク1兆倍デノミの深層

ドイツ ハイパー インフレ

日本の借金が膨れあがり、やがてハイパーインフレになると言う人がいる。 そう言って国民を恐怖に陥れれば、本も週刊誌も売れるから、悪徳業者達は金儲けのために、そのような発言を繰り返す。 純真な国民は、すっかりそれに騙される。 ドイツのハイパーインフレは有名だが、その実体を知れば、現在の日本の状況とは余りにも異なっており、日本はハイパーインフレなどになる可能性は全くないことが理解できる。 第一次世界大戦に敗北したドイツは連合国と1919年ヴェルサイユ条約に調印した。 ドイツの支払う賠償金が1320億金マルクと決定されたが、なんとこれはドイツの税収の十数年分に相当した。 毎年の支払額も46億金マルク(歳入の約7割)という莫大なものだった。 イギリスやフランスなどの連合国は戦争に勝ったものの戦争で莫大な被害を被っており、その費用をすべてドイツに支払わせるべきだと主張し、このような巨額の賠償金の請求となった。 しかしながら、このような巨額の賠償金はドイツ経済を破壊し、ヒットラーの台頭を許したという意味で、連合国にとって害あって益なしという結果になってしまった。 そもそも、賠償金というものは多ければ多いほどよいというものではない。 1320億マルクと言っても、例えば1億マルク紙幣を1320枚刷れば返済可能というものではなかった。 賠償金も正貨(金貨)で払わなければならなかったからだ。 そういう意味では、お金を刷っても意味はなかった。 賠償金だけでなく現物納付の義務もあった。 5000両の機関車、15万両の列車、5千台の貨物自動車、4万頭の牛、12万匹の羊などだが、一般社会の賠償請求とは話しが全然違う。 これらをドイツが生産してフランスが輸入しようとすると、フランスの生産者には大打撃になってしまい、フランスの生産者が反対するなどして、物納による賠償も進まなかった。 賠償金にしても、もしこの規模の賠償金の支払いが実現するとしたら、ドイツ経済が大発展し、近隣諸国がドイツの工業製品を輸入して外貨を稼いだ場合だから、そうなれば近隣諸国の工業は破滅する。 そのことを予知したケインズは、この賠償額に強く反対したが押し切られた。 当然のことながら、賠償金の支払いは滞るようになった。 それに怒ったフランスとベルギーは軍を派遣し、ドイツでも有数の工業地帯であるルール地帯を占領してしまった。 ただでさえ戦争で生産応力が落ちているドイツで、ルール工業地帯まで没収されたわけで、失業者は町にあふれ、物不足でインフレとなった。 ここまでくるとフランス軍はやり放題で、帝国銀行が所有していた128億の金を略奪し、ミュルハイム国立銀行支店に保管されていた未完成の紙幣をフランス軍が奪い、これを完成紙幣にして流通させた。 ここまでやるとなると、こっそり偽造紙幣を新規に大量に印刷していたと考えてもおかしくない。 筆者の想像だが、中央銀行であるライヒスバンクも外人が乗っ取り、お金を刷りまくったと考えるのが自然ではないだろうか。 ライヒスバンク自体が賠償問題の解決の一貫と考えられていたから連合国により国際管理されていた。 その審査機関である評議員会の14名のうち、半数の7名は外国人(英国、フランス、イタリア、ベルギー、米国、オランダ、スイスから各1名)が任命され、発券業務の監督機関としての発券委員も外国人評議員が任命された。 そしてこのライヒスバンクが政府から独立し、お金を刷りまくってハイパーインフレになった。 このような状況は、アメリカにおいて通貨強奪したロス・チャイルド等の国際銀行家の手口を連想させる。 コーヒー一杯飲むのに、トランク一杯分の紙幣が必要だったとか、薪を買うのにリヤカー一杯の紙幣が必要だったが、それより紙幣を燃やした方が安くついたとか、笑い話のような話しが伝わっている。 1923年1月には250マルクであったパンの値段が1923年12月には3990億円にまで値上がりした。 ライヒスバンクはドイツ政府が発行した国債を大量に買った。 それだけでなく、私企業の手形の割引も行った。 例えば、自分の会社で1億マルクの手形を勝手に作ってライヒスバンクに持って行けば、現金にしてもらえるのだ。 こんなことをしていれば、ハイパーインフレになるのは当たり前だろう。 金融業の得意なユダヤ人がここぞとばかり、混乱に乗じて荒稼ぎをしているのを見て、ヒットラーがユダヤ人に反感を持つようになったと言われている。 こんな状況が日本に起こりうるかと言えば、あり得ない。 少々国債を発行したと言っても、十分制御可能な範囲であり、日銀が外人部隊に乗っ取られる可能性は全くないし、ましてや自分で勝手にお金を刷り始めることなど考えられない。 外貨や海外純資産は、世界一多い。 外国から巨額の賠償金を求められているわけでもない。 物不足は発生しておらず、むしろ物余りだ。 ハイパーインフレなど起こるわけがない。 このすさまじいドイツのインフレも、あっという間に収束してしまう。 ドイツ・レンテン銀行が設立され、国内の土地を担保として1923年11月15日にレンテン・マルクを発行し、1レンテン・マルク=1兆マルクのデノミが実行された。 インフレを収束させたのは、政府が財政健全化を発表したからである。 レンテン・マルクの発行限度が320億マルク、政府信用限度が120億マルクとされた。 またドイツ政府は通貨発行でファイナンスしていた財政政策を転換し、10月27日には政府雇用者数25%削減、臨時雇用者の解雇、65歳以上の強制退職を実施した。 この政府の発表により国民が政府を信頼し、インフレは瞬時に止まった。 これをレンテン・マルクの奇跡と呼んでいる。 次の図は藤木裕(金融研究2000. 6)から引用したものである。 興味深いのは、インフレは政府のアナウンスで一気に収束したのだが、実際は政府はその後もしばらくお金を刷り続けているということがこの図から分かることだ。 アナウンス効果が如何に絶大かということである。 ドイツと同様に第一次世界大戦の敗戦国になったオーストリアも同様にハイパーインフレとなったが、1922年8月に国際連盟がオーストリアの財政制度改革に着手することが報道されると瞬く間にインフレが収束した。 次の図も藤木裕(金融研究2000. 6)から引用する。 オーストリアの場合も、財政健全化の報道が流れて直ぐにインフレは収束した。 制御不能のインフレなどあり得ないことが分かる。 その報道の後、しばらく通貨発行は続くが、インフレ再発は無かった。 以上述べたように、現在の日本はハイパーインフレの心配は全くないし、インフレは制御可能だ。 恐れず、大胆に経済復興のための大規模財政出動をすべきである。 経済が活力を取り戻し、財政が健全化することは間違いない。

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マネタイゼーションがハイパーインフレを起こす|AI TRUST

ドイツ ハイパー インフレ

今回は第二次世界大戦後に日本で発生したハイパーインフレを研究してみました。 メカニズムはと似ていますが、その後の歩み方が大きく異なり、とても興味深いものとなりました。 そして負けた国は、戦後相手国の損失を補償[金銭・資産賠償]しなければならないという地獄のルールがあります。 そして、日本やドイツはこの勝負に負けました。 第一次世界大戦でドイツが負けたときは、相手国(フランスなど)から支払い不能な賠償金を請求され、徹底的に国力を搾り取られました。 その結果、食糧などの物資不足を伴うハイパーインフレーションが発生し、この苦しみからナチスが台頭。 第二次世界大戦へと発展していきました。 この教訓により、第二次世界大戦後、敗戦国には莫大な賠償金が請求されることはありませんでした。 これは戦後日本が急速に立ち直れた要因のひとつでしょう。 ・日本のGDP 1941年[戦前] 2045億ドル 1944年[戦中] 1974億ドル 1945年[戦後] 987億ドル 戦後処理費用 264億ドル (参考) (参考) ただ、それでも政府には、戦時中、資金調達手段として利用した 戦時国債の莫大な債務負担が残っていました(1944年の債務残高のGDP比204%)。 死者33万人、負傷者43万人、被災人口970万人。 製鉄所や軍需工場を有する工業都市は艦砲射撃によっても破壊された。 () そのため税収も大きく落ち込み、財政赤字[歳出>歳入]は拡大。 市場から新たに資金を調達しにくくなった日本は、ドイツ同様、国債を中央銀行に引き受けさせる形[裏づけなしの増刷]で財政赤字分の資金を調達。 また、戦後ほどなく軍需関連企業や兵士・遺族などへの支払いが一斉に行われました。 その結果、第一次世界大戦後のドイツと同様、モノと通貨量のバランスが大きく崩れ、45年末にハイパーインフレが発生しました(月率90%ほど。 1945年10月から1949年4月までの3年6か月の間に消費者物価指数は約100倍)。 (参考) ちなみに、物価が急騰しても国債の返済額は一定のため、政府の債務負担は急激に減少。 1946年にはGDP比で56%、50年には10%台にまで低下。 また、戦後フランスに工業地帯を占領されて輸出力をもがれたドイツと違い、日本は1947年から民間貿易を再開。 その後、1950年に勃発した朝鮮戦争特需により、多額の外貨を獲得し、輸入力[供給力]が回復。 一気に成長路線に転換となりました。

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ハイパーインフレの恐怖!日本で起こる可能性と対策|うちな~ライフ|投資、事業、暮らしを楽しむブログ

ドイツ ハイパー インフレ

ハイパーインフレとは何か? ハイパーインフレとは、経済学の定義では、商品やサービスの価格が、制御不能に上昇する状況です。 簡単に言うと、ハイパーインフレは非常に急速な「インフレ」です。 ちなみに「インフレ」は、物価が上昇することです。 詳しく知りたい方は、下記のリンクで「インフレ」と「デフレ」について解説しています。 一般的に、インフレ率が月に50%以上の状態の時、ハイパーインフレと呼びます。 アメリカの経済学者フィリップ・ケイガンは、彼の著書「ハイパーインフレーションの貨幣力学」で最初にこれを定義しました。 ハイパーインフレの歴史 次は、代表的なハイパーインフレの歴史を見ていくことで、その原因や影響について説明します。 ここで紹介する事象よりも多くのハイパーインフレが発生していますが、大規模でより代表的な事象を取り上げます。 アメリカ(1861年〜) アメリカの南北戦争で、特に南部においてハイパーインフレが発生しました。 アメリカ南北戦争(Civil War)とは?保護貿易政策を進める、リンカーン率いる北部と、自由貿易・奴隷制の維持を掲げる南部との戦争。 南部はアメリカ合衆国政府から離脱する形で連合国を作り、北部政府と対立を深めた。 アメリカ南部は戦費を賄うために、新しいお金を大量に印刷しました。 一方で、北部は国民からの課税を増やすことで戦費への出費に対応しました。 なぜアメリカ南部は、国民から戦費を徴収せずに、新しいお金を印刷したのでしょうか? それは、連合国特有の事情からでした。 南部は、アメリカ合衆国から離脱する形で作られたため、明確な権威ある中央政府が存在しませんでした。 そのため、国民から課税することが難しく、新しいお金を印刷するしかありませんでした。 その結果、政府への不信感を生み、急激な通貨の下落、そして物価の上昇を生み出しました。 下記のグラフが、当時の南部と北部の靴の価格の推移です。 北部の物価上昇が非常にゆるやかなのに対して、南部は急激に物価が上昇していることがわかります。 ドイツ(1920年〜) 第一次大戦に敗北したドイツは連合国から大量の賠償金を要求されました。 その額はなんと、1320億マルクで、ドイツ税収の10年分に相当するものでした。 1320億マルクを、新たなお金を刷って返済するほど、ドイツの場合は単純ではなく、世界は金本位制を採用していたので、金(ゴールド)の裏付けが必要でした。 金本位制について詳しくは下記で解説しています。 ドイツは、裏付けとなる金(ゴールド)を用意出来るわけはなく、中央銀行がお金を刷ることで、借金の返済に充てようとしました。 当然、ドイツ紙幣の信用は地に落ちるわけです。 こうして瞬く間に、ドイツの通貨の価値が下落し、ハイパーインフレを引き起こすことになりました。 さらに問題となったのは、返済の滞ったドイツを怒った連合国が、ドイツの資産を没収したり、武力で占拠したりしました。 ちなみにドイツのヒトラーがユダヤ人を憎んだのは、この混乱に乗じで、ユダヤ人が金融業で莫大な富を得ていたからだと言われています。 富裕層と貧困層の争いだったと言えるわけです。 そしてナチスドイツが誕生し、再び戦争へと進みます。 ジンバブエのハイパーインフレの原因• 白人追放により生産性の急激な低下• インフレを加速させる無理な法律の成立• コンゴ戦争のための新しい紙幣の印刷 ベネズエラ(2013年〜) ベネズエラのハイパーインフレは現在進行形で進んでいます。 ベネズエラのハイパーインフレを引き起こしたのは、国際的な原油価格の低下です。 ベネズエラは税収のほとんどを、原油の生産が担っていましたから、この下落により政府への信頼が揺らぎました。 さらには、原油事業の外国企業の追放なと、反米的な政策に加え、それに対してアメリカの経済制裁が加わりました。 政府の財政状況がズタズタの中で、政府支出を賄うために新たな通貨を印刷することとなりました。 それによりハイパーインフレはさらに加速し2013年に41%、2014年に63%、2015年に121%、2016年に481%、2017年に1,642%、2018年に2,880%、そして2019年に3,497%に上昇することとなります。 凄まじいインフレで、国民の生活は破綻し、多くの国民は南アフリカなどの国外へ逃げることとなりました。 ベネズエラのハイパーインフレの原因• 石油価格低下による政府財政の悪化• アメリカとの対立による経済制裁• 財政支出穴埋めのため新たな紙幣を印刷 ハイパーインフレの原因 それぞれの歴史的な事象を見ていくと、ハイパーインフレの原因の共通点が見えてきます。 まず第一に、政府財政の悪化による信用の低下です。 財政の悪化は、単純に赤字の額ではありません。 国家の存続が危ぶまれるほどの状況に陥ることです。 例えばドイツでは、抱えきれない戦争への債務と、金本位制という制度によって身動きが取れなくなりました。 第二に、新たなお金を印刷することです。 政府の信頼が揺らいでいる状況下では、税金を増やして、政府の債務を相殺することができません。 南北戦争のアメリカがそうでした。 また、そもそも国内産業の基盤が貧弱な場合も、税収を増やすことが不可能です。 ベネズエラやジンバブエにおいてもそうでした。 第三に、政府が適切な対処を怠っていることです。 政府がインフレを察知した際に、適切に対処ができなかったために起きています。 ジンバブエにおいては、さらにインフレを加速させるような法律が多数可決されました。 全てにおいて政府に責任があるわけではありませんが、適切な選択肢を取ればインフレを軟着陸できる可能性があります。 政府が適切な対処を取らない ハイパーインフレの影響 ハイパーインフレは、単に物の値段が上がるだけではありません。 下記のように国家の安定が揺らぐような事態になります。 金融資産の消滅 例えば現金や証券を蓄えていた人にとっては大打撃となります。 特に働くことのできない高齢者は、自分の持つ資金の価値の下落に絶望することとなります。 食べ物にも困り、貧困にあえぐこととなります。 モノ不足 物の価値が急激に上昇する状況下では、現金から商品に変えようとする圧力が高まります。 商店に人々が殺到し、商品棚から商品が消え、人々は備蓄することとなります。 外国製品の消滅 商品の多くを国外の製品でまかなっている国にとっては、必要な物資の調達に困ることとなります。 例えば、農地経営者は、アメリカのトラクターを買い、生産性を向上することができますが、自国の通貨が下落していますから、トラクターの高さに絶望することとなります。 生産性の向上は難しく、さらにインフレが進行します。 日本における物価安定の政策 日本におけるインフレ政策は、大別すると 金融政策と 財政政策の 2つです。 まず 金融政策ですが、日本銀行が各銀行の国債を買い取り、世の中の通貨量を増やしています。 さらに、政策金利を引き下げることで、お金を借りやすくして、クレジット(借金)の増大を促しています。 クレジットが増えれば経済が押し上げられます。 下記のリンクで詳しく解説しています。 また、日銀は、日本のETFを継続的に購入しています。 ETFは日本株のごちゃ混ぜですから、日経平均株価の下支えをしています。 なお金融政策について詳しくは下記のリンクで解説しています。 次に 財政政策ですが、政府は国債を発行して、そこで得た資金で、様々な領域での支出を増やします。 福祉や教育、次世代のインフラ設備、地方企業の支援などの支出を増やし、経済を刺激します。 もちろんここに書かれた以外にも様々な政策がありますが、大まかにはこの通りです。 アメリカにおける物価安定の政策 アメリカは、新自由主義的な考えが根強く、政府が支出を増やすことを嫌います。 新自由主義の考えの代表はフリードマンで、下記のリンクで詳しく解説しています。 ですので、アメリカは中央銀行(FRB)が通貨の量をコントロールし、政策金利を調整することで物価安定に努めています。 日本は、東京オリンピック含めて大規模な公共事業や、教育への支出を増やそうとしていますが、アメリカにおいては小さな政府で、できるだけ市場に任せる政策がとられています。 まとめ ハイパーインフレの歴史を見ていき、その原因について理解ができたかと思います。 日本において、ハイパーインフレが加速して財政破綻すると各所から言われていますが、果たして本当なのでしょうか? ハイパーインフレが起きた歴史は、今、日本が直面する状況とは明らかに異なることがわかります。 合致する統計データを引き合いに出して、悲劇的になりすぎるのも行き過ぎですし、その逆で楽観的になりすぎるのもよくありません。 政府は、物価の安定に必要な通貨を供給し、国民の債務をうまくコントロールし、経済を回復させる必要があります。 それが政府の税収を増やすことになります。 注意しなくてはならないのは、緊縮策に立戻らないことです。 行き過ぎた緊縮策は、恐慌を引き起こしかねません。 デフレとインフレのリスクをコントロールして、適切な政策をとり物価の安定に努め、恐慌とハイパーインフレを避けることが国民生活の安定につながります。

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